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ならば、どうしている?
「フフ。」
言うまでもない抜く!『剃る』!『切る』だ!
…………確かに抜くことはかなわなかった。
しかしカット系の存在を毛が耐えれるとは考え得ない。
そう、もうやつらの未来に決まっているのだ。
この鼻毛カッターによって!!
そして私は手にした鼻毛カッターを鼻の穴に挿入した。
───────そして処理は完了した。
あまりにあっけない幕切れであった。
そう人間は自らの限界を知ったとき、
人の知性を道具という形に具現化し、
それを用いることでさまざまな困難を乗り越えてきたのだ。
空も飛べぬ人間。
しかし、宇宙まで飛び立てるのもまた人間。
人は立ちはだかる艱険(かんけん)を克服をし、
遥かなる理想を叶える生き物なのだ。
そんなことを思いふけりながら、私は早々に朝食をとり終えた。
AM7:30
朝から色々あったが、
毎朝ミルで挽きサイフォン仕立てで
飲んでる眠気覚ましのモカ代わりと思えば
まぁ時間的帳尻を合わせることも出来た。
そんな風にようやく非日常から脱することが出来、
昨晩の恋人まりかとの日常下での問題を思い出した。
私は忙しすぎる。
それはまりかも知っている。
しかし、昨夜は特別な夜だった。
まりかはアパレル業界最大手のデザイナーだ。
だが企画は採用されず、メインとしてのデザインを任せられることもない。
前衛的手法にこだわりたい彼女は
一般向け商品においてもそれを求めてしまうのだ。
最早丸出しではないかという類(たぐい)のネオローライズ。
アラサー世代にもっと挑発的に生きて欲しい
という願いを込めたシースルーのタンガ。
だがそんな彼女に世間はまだついてきていない。
----------------と思われたのだが、
『人間は生まれたままが一番美しい』という社訓を持つ
もはやファッションを全否定する前衛的クライアントから
「是非まりかに」とデザインの依頼が舞い込んだのだ。
そして昨晩はその祝いの為、
都市のランドマーク的存在の超高層複合ビルの
最上階のレストランをリザーブしていたのだが、
忙しすぎる私はそれよりまた仕事を優先させてしまった……。
「フッ…。
しばらくはあわせる顔が無いな……。」
そんなことを思いながら、
身なりを整えるため姿鏡にわが身を映したその瞬間、
私は愕然とした。
「な……なにぃぃぃいぃいい!!!」
>>鼻毛四本目
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